
拉致問題と強制連行
(1)
昨今、メディアやブログ・掲示板での主張を拝見していると一方的な考え方のみが、無批判的に私たち国民の眼・耳に入りこむことによって、正常かつ冷静な思考ができなくされている現実があります。そればかりではありません。この間の歴史教科書やジャーナリズムにおける戦前・戦中にあった事実行為そのものが歪曲・否定されていることです。 何が正しくて何が間違っているのか、その基準すら私たちはつかめずに現在を生きているのではないでしょうか。 侵略戦争賛美にはじまって「核武装論」がひとり歩きし、社会保障予算などが確実に削減される中、軍事(自衛隊)予算のみが削減されることなく逆に増加している現実をみるとき、管理人は恐ろしいほどの危惧を感じずにはいられないのです。そしてこのような危険な道を絶対に許してはならない。マスメディアが右翼偏向記事・放送で氾濫しているこんにち、私たち市民サイドによる新しい・民主主義的メディアを草の根的に作りだしていかねば再び戦前の如く、野蛮な「戦時下」ファシズムの生活に息をひそめて生活してゆかねばならなくなります。
(2)
さて、みなさんは戦時中の「中国人。朝鮮人強制連行」の事実があったこと知っているでしょうか。
戦時中、政府と軍は不足する日本人労働力(土木・鉱山・炭鉱や朝鮮女子挺身隊の繊維、軍需工場など) を補うため朝鮮・中国から強制的に日本に動員・連行、酷使し虐殺したことです。その数は数百万人ともいわれています。しかも彼らには実際に働いた代価すら、未だ支払われていないのです。
戦後になって彼らは日本政府に補償請求をしましたが日本政府の返答は無しのつぶてに終わっています。戦争が終わって 彼ら中国人・朝鮮人労働者は祖国に帰国しましたが、何らかの事情で帰国することが叶わなかった人たちがそのまま日本に永住している訳なのです。それが現在の在日朝鮮人です。 しかも彼らは自分の意志で来日したのではなく、日本政府や軍によって無理やり連れてこられた経緯があるのです。
ところが日本政府は強制連行の戦後責任には一切頬かぶりして、逆にかれらの民族的権利を奪い迫害、同化政策を強要しているのです。
(3)
次に拉致問題はなぜ起きたのかについて説明していきたいと思います。
まず初めにこのことを確認しておきます。拉致はどのように取り繕うとも決して許されることではありません。まして国家犯罪ともなればなおさらです。この点にかんして北朝鮮政府は一刻も早い再調査と生存者が存在しているのであればただちに日本に帰国させる義務があります。
この事業をすみやかに実行させるためにも日本政府はみのりある北朝鮮政府との真剣な対話をはたしてゆかねばなりません。 戦後朝鮮半島は米ソによる分断支配を受け、さらに不幸な内戦を経験することになりました。
日本政府は一方の韓国政府とのみ国交交渉を続け、北朝鮮とに対しては一貫して敵視政策を取り続けてきたのです。 朝鮮戦争停戦後もたびたび北朝鮮と韓国は一触即発の危機をはらみながら推移してきました。そのような70年代から80年代にかけて「拉致」が起きたのです。いわば日朝間に国交が樹立されていないゆえに起きた大変不幸な事件だった、というべきでしょう。
拉致被害者家族の悲痛にも似た気持ちは察するにあまりあります。 それゆえ一刻も早い拉致被害者の帰国を求めてゆく方策として、日朝による対話と友好を実現せねばならないと思います。
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