
CIAが画策していたチベット独立運動
今日の日刊ゲンダイに大変興味深いコラム記事が掲載してあったので、紹介しておく。
筆者は元共同通信編集委員で現名大大学院教授の春名幹男氏。どういう記事内容かと言うと、CIAが1950年代のチベット独立運動組織に武器の供給や軍事訓練を指導。さらに60年代に入ると毎年資金の供与(現在のレートで約1億7000万円に相当〈年〉)を行なっていたと言うのだ。
また、春名氏はニューヨークタイムズの記事を紹介。CIAはダライ・ラマに年間18万ドルとチベットゲリラに50万ドルの資金を渡していたと言う。
まあ、CIAによる共産圏反体制運動への援助は有名だし、とりたてて、めずらしいことではない。十分あり得る話だ。
「世界の憲兵」を自負していたアメリカは世界中に工作員と資金供与を行なってきた。とりわけ、中南米諸国へは集中的におこなった。キューバに対する革命政府転覆の画策。しかし、これは失敗の連続で一度として成功したためしはなかった。チリのアジェンデ人民民主政権転覆クーデターこれはCIA抜きでは語れない。選挙で成立した民主政権を転覆させるため、CIAは軍部のピノチェトに工作を開始。ピノチェトはクーデターを決行、アジェンデは自殺。実権を掌握した軍部は、チリ共産党関係者を中心に市民など多数を検挙して拷問・虐殺などを欲しいままにしてきた。
また冷戦構造崩壊時におけるソ連・東欧に対する反政府組織への工作も峻列を極めた。こちらの方は大衆運動を動員しての工作であったり、西側メディアを使って世界中の情報を配信したりなど、CIAは社会主義体制転覆に一役買ったといってもいい。
日本でもCIAの暗躍はすさまじかった。戦後革命運動をつぶすために松川事件を画策して、これを日共の仕業であると見せかけ、フレームアップを行なう。これがものの見事に当たって、革命運動は風船に穴があいたように終息していった。
こうして振り返ってみると、情報戦と謀略、如何に大きい力となるか、改めて知った感じがするようだ。
最後になるが、現在のチベット独立運動へのCIA工作は行われてはいないらしいとのことだ。
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