
サブプライムローン住宅12日のNY市場で、原油先物が1バレル=110ドルの大台に乗せた。主因はヘッジファンドなど投機筋の買いだ。実際の需給動向からかけ離れた高騰となっており、物価上昇による家計圧迫や企業のコスト上昇などで、世界経済の更なる足かせとなる懸念が強まっている。
原油は中国などの需要増により中長期的には供給が足りなくなるとの懸念はある。しかし当面の需給見通しでは、在庫が顕著に減少しているわけでもなく原油価格は減少してもおかしくない。
それにもかかわらず謄勢がやまない根本には米国の金融不安がある。サブプライム問題により米国の株式市場やドルには資金が向かいにくい。「運用先に困った投機筋や企業年金資金など、長期的な運用資金が原油市場にながれこんでいる」(石油アナリスト)という。原油だけでなく、金や銅、小麦などの相場が記録的な高騰を続けているのもこうした事情がある。
原油や食糧品の高騰が続けば、ただでさえふらつく世界経済はさらに失速しかねない。「景気悪化と物価高が共存する1980年代前半のようなスタグフレーションを招く」とみるエコノミストも増えている。代替エネルギーの開発など原油の需要抑制策とともに、「マネー変調」の根本原因である米国の金融不安の解決が一段と急務となっている。
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